同音同義語:じゅうぶん
ことばが持つ意味だけでなく、音・響き・リズムにも惹かれます。
今朝は、同音同義語の使い分けに一瞬手が止まったので、そのお話を。
変換する語は『じゅうぶん』
この場合、十分がよい?それとも充分?
最初に調べたのが、新聞で使う用語「記者ハンドブック」
↓
「十分」で統一
複数の国語辞典(私はJapan Knowledgeのオンラインサービスを利用)を見比べると
↓
「十分」=「充分」
同じ意味で、使い分けの違いはありません。
強いて違いを挙げれば
「十分」には、ものを10等分するという意味もあること
です。
最後の砦(?)文化庁のサイトには
「十分」と「充分」――いずれも普通に行なわれている。憲法では「充分」を使っている。本来は「十分」であって,「充分」はあて字である。また,「十」のほうが字画も少なく,教育漢字でもあり,「充」はそうでないことなどからも,漢字を使うとしたら「十分」を採るべきであろう。しかしながら,最近では,この語はかな書きにする傾向がある。
公用文や「文部省刊行物表記の基準」などでは,かな書きを採り,「十分」と書くことを許容している。
https://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/sisaku/joho/joho/kakuki/05/bukai02/06.html
とあります。
まとめると
本来は「十分」
または、かな書きの「じゅうぶん」
私が「充分」を使おうとするときは
・文脈から漢数字の十だと見づらい
・「十分」だと時間と勘違いされる可能性がある
・気持ちや心まで満たされたと感じるとき
です。