立夏(りっか)・蚯蚓出(みみずいづる)
※5月11日に、FBページ【ことばの庭】に投稿したものを加筆・修正しています
2023年5月11日
旧暦3月22日
二十四節気では【立夏(りっか)】
七十二候では【蚯蚓出(みみずいづる)】
「虫たちが顔を出す」と言われる3月の啓蟄(けいちつ)より、2ヶ月ほど遅れて姿を見せはじめる蚯蚓(みみず/キュウイン)
大好きな虫とは言い難いものの、
ミミズのいる畑は良い
ミミズが畑を耕してくれる
と聞いて育ったこともあり
雨降りあとなど、踏まないように気をつけています。
(雨のあと、可哀想な姿をよく見ませんか?)
田畑の仕事が本格化するこの季節、蚯蚓(みみず)にも感謝、と思ったのですが、蚯蚓(みみず)が用いられる言葉には、あまり良い意味がなく……
例えば
・蚯蚓書き(みみずがき)
“みみずがはったような字”という言葉を見聞きしたことはないでしょうか。
下手な字の代表格にされています。
また
・蚯蚓(みみず)が土を食い尽くす
・蚯蚓(みみず)の木登り
という言葉も。
どちらも「到底できるはずがないこと」あるいは「無用の心配をすること」のたとえです。
あらあら・・・
と思っていたら
・信州には「蚯蚓(キュウイン)神社」というミミズをお祀りした神社がある
・昔話のなかで、
「土の中に住むミミズが、ヘビの笛*と自分の目を交換したことからヘビは目が見えるようになった」
という場面がある
ことから、目立たないファンもいそうです。
※ミミズがヘビから笛をもらったので、「ミミズが鳴く」という表現があるのかもしれませんね
(地中のケラが鳴くことを指すそうです)