文章表現を豊かにするには

「書くこと」を仕事にしているからでしょうか。

  

書くのが苦手

用件しか書けない

どうしたらいいですか?

といったお悩みを伺うことがあります。

  

正直なところ

「好きが高じて、書く仕事に縁をいただいた」というくらいで、作家の先生方のような筆致、文才があるわけではありません。

「五感で感じたことを言葉にする」程度なので、特効薬のような “あなたもコレですらすら書ける! たった一つの方法” も持ち合わせていません。

  

と書くと、あまりに身も蓋もないので、ささやかな日常の環境や習慣について、少しお伝えします。

  

6月28日水曜日

曇りのち雨

朝、散歩に行きました。

いろいろな花が咲いていました。

蒸し暑く、汗をかきました。

  

こんなふうに書くと、「あぁそうですか」という反応しか返ってこないかもしれません。

  

その時は、ご自身が「見て、聞いて、感じたこと」を織り交ぜて表現すると、お相手の方に情景がうんと伝わりやすくなります。

  

6月28日水曜日

曇りのち雨

  

お日さまが山の向こうから顔を出す前、風が心地よい朝の時間に(私は)散歩に行きました。

東の空がうっすらとオレンジ色に染まり、スズメたちの愛らしい声を背に歩いていると、庭木や街路樹にいろいろな花が咲いていることに気がつきます。

  

元気をもらえるような黄色、爽やかな白の組み合わせはランタナ。

小さなブルーの花は、風に揺られ、まるでひらひらと舞う蝶々のよう。

  

椿の実がこんなに艶やかで、大きなものだとは!

いつも通る道なのに、見ているようで見ていないものなのですね。

  

花々たちに誘われ、予定より長歩きをしたので、背中だけでなく額にも汗が。

病院で働いていたころは、空調の効いた室内にいて、冷や汗をかくことはあっても額から汗が流れることなんてなかったかもしれない……

  

自分自身も自然の一部なのだと感じられる、嬉しい発見でした。

  

  

いかがでしょう。

多少なりとも、その時の情景を(文字だけでも)お伝えできたのではないでしょうか。

  

  

風の流れを感じ、季節の香りを胸いっぱいに吸い込む。

空を見上げ、刻々と変化する様子を見る。

今の季節に咲く花は、どのような形、大きさ、色が多いのか。

虫たちの様子は。

花の香り、生活の匂いに足を止める。

  

  

こんな小さな積み重ねが、五感を刺激してくれます。

季節の移り変わりに気づくようになります。

  

(人間の)ことばを発しない自然と全身で会話を続けていると、ペットたちの表情の変化にも気づきやすくなるようです。

  

周りの方々に対しても「ことばにしない思い」を以前より感じ取れるようになります。

  

  

何よりも、「自分自身が “いま” 何を見て、聞いて、感じているのか」をわかってあげられるようになります。

  

  

そんな豊かな感覚から生まれるものの一つが、言葉による表現なのではないでしょうか。

  

  

誰もが持っている五感。

見ることが得意な人

耳を澄ますことが得意な人

香りや手触りに感覚が鋭い人

  

ご自身の得意な感覚から始めて、毎日の受け止め方に加えてみると、昨日とは違う今日という日を見つけられるかもしれませんよ。

  

  

Hanaことば

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